五代目米團治襲名記念落語会

 2月13日(金)、恵比寿ザ・ガーデンホールにて。
 桂小米朝改め、桂米團冶。
 正月の郡山帰郷時に、小米朝をテレビで観て、
 若いのに「粋」が板についてると思い、観に行くことに。
 父である米朝師匠の落語を一席聴けるかもという期待もあった。

 出演者は、米朝師匠のほか一門から、
 桂南光、桂団朝。ゲストに立川志の輔。前座は志の輔の弟子の志の春。

 団朝は「寄合酒」、南光は師匠枝雀の「義眼」。
 上方落語はとにかくおもろい。客を喜ばせてなんぼ、という感じだが、
 客に媚びるわけでは決してない。
 近所のおじさんが、おもろい世間話を語り掛けてくるように話す。
 なので、親しみを感じて気楽に笑える。

 志の輔は「みどりの窓口」。
 テレビで観る志の輔とは少し違う。
 「大衆」に歩み寄っていないがゆえの迫力がある。
 「人間」を観察して噺に仕立て上げた面白さがある。
 その意味では、師匠の談志さんの芸を明確に受け継いでると感じた。

 そして、肝心の米團冶は「七段目」。

 力んだのか、口調が早口で、七段目の若旦那の滑稽さが演者の一生懸命さで消えてしまっていた。ただ、身振り手振りの体の動きは品があってよかった。

 米朝師匠は、残念ながら挨拶のみ。いつかなんとか一席聴きたい。

 土産に、米朝一門の系図が記された手ぬぐいを買う。