ソウルへの家族旅行

7月28日(土)
ソウル旅行初日。天気に恵まれる。7時45分に家を出て羽田に向かう。品川から京急線の羽田直通列車で行く。品川からの乗り換えが便利で、さら に品川から羽田まで止まらないのはありがたい。モノレール経由で羽田に行っていたときは、息子はいつも酔っていたが、今回はまったく酔わずに行けた。
初めて羽田の国際線ターミナルを利用する。きれいで、それほど人が多くなく広々と感じる。飛行機は11時30分発の金浦空港行き。機内食を食べたら、すぐに着いたという感じで、予定より若干早く13時半過ぎに到着。
写真 機内食 ポークの胡麻たれ風味とゆかりご飯、蕎麦、最中など

金浦空港から楽天トラベルであらかじめチャーターしておいた僕ら家族だけのタクシーで宿泊先のソウルロイヤルホテルに向かう。楽天トラベルが外注したのか、日本語の話せない外部業者らしき人が空港で僕の名前を書いた札をもって出迎え。運転手は携帯で話しながら高速を飛ばしてホテルのある明洞(ミョンドン)に。携帯で話すのは関心できないが、運転技術は確か、何より車酔いのする息子が嫌がる変なブレーキをかけない運転なのはよかった。40分でホテルに着く。ソウルロイヤルホテルは日本語でOK。立地がよく、清掃も行き届き、申し分なし。
写真 ソウルロイヤルホテルの外観

ホテルで一服してから明洞の街に。早速、今回の旅行の最大の目当ての一つであるママの化粧品を買いに、ネイチャーリパブリックに行く。日本の半額で、おまけもいっぱいつけてくれてママは満足。その後、ロッテ百貨店とスターアベニューに。百貨店は中を一応見た程度で買い物はせず、スターアベニューで写真を撮った後は、引き続き明洞の街を散策。屋台でソーセージの串焼きを買って食べたり、コンビニでアイスを買ったり、ただ歩いて見て回るだけでも結構楽しい。
夕飯は、明洞の「古宮」で。
http://www.seoulnavi.com/food/31/
この日は朝から息子が一番頑張ったので、息子の好きなチャプチェが美味いという評判の店を選んだ。この店は、韓国の伝統的なビビンバ、全州伝統ビビンバが食べられる。これは僕の希望でもあった。全州伝統ビビンバは見た目が美しく、味もよかった。さらにチャプチェは格別うまかった。チャプチェが辛くな かったのは、息子向きでよかった。
写真 全州ビビンバ

7月29日(日)
ソウル旅行2日目。丸一日過ごせるこの日が旅行のメインの日。朝食は、息子がマクドナルドに行きたいという希望を言うが、やはり、粥を食べたい。 ということで、明洞の街を歩きながら、よさそうな店を探す。事前に「るるぶ」でも見たことのあった「明洞栄養粥、栄養餃子」を見付け、そこにする。
http://www.konest.com/contents/gourmet_mise_detail.html?id=969
店は日本人ばかり。店の人も日本語OK。海鮮粥、野菜粥、じゃがいも餅を注文。海鮮粥は塩味と海鮮のうま味がきいている。野菜粥は朝食にぴったりの優しい味。じゃがいも餅はじゃがいものでんぷんから作られた半透明の餅の中にほんのり甘い白餡。これも朝食向きの優しい味。一緒に出されてきたイカキムチと水キムチもうまかった。粥とキムチの相性はいい。特にイカキムチは今から思えばお土産に買っておくべきだった。その後食べたどのお店のキムチよりもうまかったから。
写真 野菜粥、じゃがいも餅と、キムチ類



朝食後、そのまま地下鉄2号線「乙支路入口」駅に。隣駅の「乙支路3街」で3号線に乗り換えて、「景福宮」(キョンボックン)駅に向かう。地下鉄で使う「Tモニーカード」は弟から事前に家族3枚分送ってもらっていたので、そのままタッチ&ゴー。乗り換えもまったく問題なく分かりやすい。 10分〜15分程度で景福宮に着く。景福宮は、1395年に創建された李氏朝鮮の正宮だが、その後、豊臣秀吉による壬辰倭乱文禄・慶長の役)の戦火によって全焼、近代には一時復元されたものの、日韓併合等を経て破壊され、1991年から再度の復元工事が進められている。完成予定は2025年とのこと。ママがハングルの練習を兼ねて、ハングルでチケットを購入(日本語、英語だけでも買えます)。宮殿に入るが、新しい建物はまだ復元途中ということもあって、あっさりした感じで見終える。ちょうど奈良の復元後の平城京を見ている感じ。その後、歩いて仁寺洞(インサドン)に向かう。
写真 景福宮

景福宮から仁寺洞まで15分程度の道のりだが、ここでもハングルが読めるママが活躍。地図や道路標示のハングルをみながら、道を進む。仁寺洞に着いたのが10時前。まだ店が開き始めるころ。まずは、コンビニで「がりがりくん」の韓国バージョンのアイスを買って食べて一服。10 時過ぎから、仁寺洞の通りを進み、店を見て回る。ママがあらかじめチェックしておいた国際刺繍院でまず買い物。手縫いの刺繍が施されたさまざまな雑貨が売られている魅力的な店だ。その後、ある土産物屋でママと息子は、息子の友達へのお土産を買う。
写真 息子の友達へのお土産を買った店

暑くなってきたので、「傳統茶院」で一服。ここは僕もぜひ行きたかったところである。韓国の伝統家屋をそのままに利用した趣のある喫茶店で、ママは「五味子茶」、僕は「柚子茶」、息子は「抹茶ミルク」を頼む。ママはあらかじめこのお茶にすることを決めていたという。五味子(オミジャ)はモクレンチョウセンゴミシの赤い果実の実を乾燥させて作った漢方の一種。それを一晩水に浸して養分を浸出し、そこ蜂蜜や甘味料を加えたのが五味子茶。文字どおり、甘み・酸味・苦み・辛み・塩味の五つの味を併せ持っているお茶と言われる。柚子茶にも蜂蜜が碗の底で甘味料とともに浸されており、それをなめつつ茶を飲んだ。一気に汗がひく。お茶についてきた伝統菓子「韓菓(ハングァ)」もふわっとした触感で優しい甘味があり、茶に合う。店内の雰囲気と庭の景色、お茶のおいしさ、いずれも素晴らしかった。
写真 傳統茶院の風景




その後、街を歩いていると「ホットク」の店を発見。ホットケーキの揚げパンみたいなもので、家族3人で一つを一緒に食べる。
昼飯を食べる前に、両替をしようと、明洞カルグクスの上にある両替店に行く。1万円を両替しようとしたところ、5万ウオン少なく出される。「おいおい」と言ったら「すい ません」と言ってすぐに出したが…。
写真 よくない両替店

気を取り直して昼飯。店の名前は分からないが、ある店に入り、ママはキムチチゲ、息子は韓国うどんの海鮮カルグクス、僕は甘辛冷麺。甘辛なので大丈夫かと思い頼んでみたがコチュジャンたっぷりで口から火が出そうな辛さ。ママのチゲはある意味予想どおりのかなりの辛さだったが、僕のは予想以上でまいった。結局、 息子のカルグクスの残りをもらって食べたら、これがうまく口直しになった。
写真 お店の外観と、海鮮カルグクスとチゲ



仁寺洞をひととり見終えた後、今度は地下鉄安国駅から明洞駅隣りの会賢まで移動。南大門市場に行く。上野のアメ横みたいな感じ(違うかな)。なかなか自分たち好みの商品はなく、露店で僕はメロン、息子はスイカを買って食べたのみ。暑かったのと、昼飯で腹がいっぱいだったので屋台を楽しめなかったので、ややトーンダウンで過ごす。喫茶店で一服してから、明洞に戻る。
まだ夕飯まで時間があったので、予定にはなかったがソウルタワーに行く。ホテルからのシャトルバス。バスを降りて、急な坂道を上ってタワーに向かう。一服してから、タワーに上る。ソウルの街を見渡せて気持ちがいい。漢江も見える。
写真 ソウルタワーからの眺望

帰りはケーブルカーで下り、その後は15分ほど歩いて明洞に戻る。ネイチャーリパブリックに再び寄り、ママが買い物。その間、店のソファで、僕と息子は互いに怪談話を披露しながら過ごす。これがなかなか楽しかった。息子の成長を感じる。
夕飯は、今回の旅行の僕の最大の目当ての焼き肉。ここは高級店に行きたいと調べ、「コムソッチプ」という店にする。
http://www.seoulnavi.com/food/49/
特大生カルビ、特選ロース、牛タンにビール、締めに水冷麺を頼む。うまかったが、正直言うと、韓国牛よりも国産牛のほうがうまいと感じた。 水冷麺は昼飯の甘辛冷麺のリベンジではないが、これはさっぱりおいしかった。次回韓国に行くことがあれば、韓国ではむしろ韓国牛よりもメジャーなサムギョプサル(豚肉の三枚肉)の焼き肉を食べて見ようと思う。

7月30日(月)
ソウル旅行の3日目。飛行機は16時15分、ホテルへのタクシーの出迎えは13時35分。それまで明洞で楽しむ。朝食はホテルの前のセブンイレブンでパンを買ってささっと食べる。食べながら、お土産をまとめ買いできる場所をネットで検索(羽田でモバイルWi-Fiルーターを借りていたの が役立った)。ホテルからほど近い場所に、ハーモニーマートという小さなスーパーがあるのを発見。空は暗く、雨が降りそう だったので、急いで行く。このハーモニーマートはおすすめ。
http://www.konest.com/contents/shop_mise_detail.html?id=4363
スペースは狭いが、ひととおり食べ物・酒、お菓子系の韓国のお土産が安く買える。それにEMSは箱詰めから店員さんがやってくれる。明洞の中心にあるので、遠出しなくてもよかったのも時間のない旅行なので助かった。
その後、ちょっと早めの昼飯で、参鶏湯を食べに行く。店は当初老舗の「百済参鶏湯」を予定していたが、ホテル近くの「ネリムソン参鶏湯」も20年やっている参鶏湯の専門店でなかなかよさそうだったのでそこにする。
http://uma-navi.net/samgyetang/nelimson.html
ママと息子は参鶏湯、僕は漢方参鶏湯。大きい朝鮮人参が入り、肉が柔らかく、 スープがうまい。満足の一品。これで、ビビンバ、焼き肉、冷麺、参鶏湯を食べたいという僕の希望はすべて叶えられた。ママも思う存分、買い物ができたみたいだし、息子も楽しそうだった。旅の最後は、ホテルの目の前にある明洞聖堂でのんびりして過ごす。
帰りのタクシーは、楽天トラベルのマークの入った車で、運転手は日本語を流ちょうに話す人。いろいろ話をしながら、金浦空港まで送ってもらう。空港で、ちょっとお土産を買い足す。搭乗ロビーに向かう途中の売店で、韓国巻きずしのキンパを買って食べる。手作りでうまかった。飛行機は予定どおり18時半に羽田に着く。自宅に着いたのは21時前。2泊3日の短期間だったが、家族だけの時間が過ごせて、おいしいものを食べて、好きな買い物ができて、いい旅だった。