駅を下りると正面に「宝登山」(ほどさん)が見える。
夏日のいい天気の中、なだらかな上り坂を歩いて行く。
人が少なく、のんびりしていて気持ちいい。
「阿佐美冷蔵」のかき氷を食べる。
天然氷で作られたふわっとしたかき氷。
氷そのものが優しくて甘い感じ。冷たいのだけれど頭にカキンとこない。
いちごみつと氷みつを3人でつつく。おいしい。
天然氷は宝登山の北を流れる沢の源流水を真冬に凍らせ、氷室に保存したもの。
平安時代からの伝統的な製法に基づく。
宝登山神社に参る。
創立は西暦110年、今からおよそ1900年前の景行天皇の御代に遡るという。
景行天皇の息子である日本武尊(やまとたけるのみこと)が山に登る途中、
山火事が起こり進退に窮したとき、助けに入ったのが巨犬たち。
身を挺して火を消し、日本武尊を助けた。
だから、もともとは「火止山」(ほどさん)だったとのこと。
そのためか、後に参った山頂にある奥宮の狛犬は文字どおり「犬」だった。
本殿へのお参りの後、ロープウェイに乗り、山頂に向かう。
5分ほどだったが、息子は初めての体験。
山頂には 宝登山小動物園がある。
あまり期待していなかったが、これが小さな子ども連れには最高。
サルやうさぎにエサをあげられる。
それに、比較的広い場所で、シカやヤギ、ミニブタなどが放し飼いになっていて、
その中を歩くことができる!
僕は、ポケットに入れていた観光地図をヤギに食べられそうになった。
その後、遅い昼ごはんを「ガーデンハウス有隣」で食べる。
秩父鉄道直営の店だが、蕎麦がなかなかうまい。
駅前に戻ってきて、大正元年創業の老舗「若松」のオリジナル手作りまんじゅう
「宝登(ほっと)まんじゅう」を買う。
上長瀞に移動して、埼玉県立自然の博物館。
「埼玉の奇獣、パレオパラドキシア」(海獣の一種でカバ似)の標本が目当て。
エネルギッシュに展示物を見て回る息子。
結構、体力があると感じる。僕は途中で休憩…。
帰りの電車を駅で待っているとき、宝登まんじゅうを味わう。
うまい、うまい。厚い皮につぶし餡がたっぷり。
電車の中でも、帰宅後にも食べる。
近場の旅行だったが、なかなか楽しい1日だった。