- 作者: 村上春樹
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2009/05/29
- メディア: 単行本
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一つひとつの文章を読んでいくうちに、
思考の仕方、リズムが等身大に心地よく再調整されていく。
毎日の運転で痛んだ車の部品を一つずつ点検して
油をさしたり修理をしているような感じ。
ひと言でいえば、元気になって癒される感じ。
村上春樹の小説には、そういうふうに感じるものが多い。
その意味では、神話的で、現代社会への「アンチモーメント」といえるのかも。
一番の魅力は、登場人物たちの原理主義ではない「自己肯定」の生き方だと思う。
だから僕もナチュラルな感情で物語を読む。
そして揺さぶられる。そして、立ち返る。
エンターテイメントとしても抜群で、毎日惜しむようにして読んだ。